デザイナー:Uwe Rosenberg
プレイ人数:2人
プレイ時間:30分
勝利条件:ボタンをたくさん持っているプレイヤーの勝ち
ゲーム概要:キルトボードにパッチタイルを置いていきパッチワークをする2人用のゲームです。お金の代わりにボタンを使用してパッチタイルを購入します。時間ボードの決算マークを過ぎるたびにボタンの決算が行われてボタンを取得します。最終的にボタンを多く持っているプレイヤーの勝利ですが、キルトボードに隙間が多くあると、最後の最後で大きなマイナスになりボタンを失ってしまうので注意が必要です。
ゲーム説明:アグリコラで有名なウヴェ・ローゼンベルク氏の傑作2人用ゲームです。ほんわかしたムードのゲームですが、相手のボードを見ながら作戦を立てるなど、意外と戦略性のあるゲームです。やりたい事を邪魔したりする部分もありますが、直接攻撃するようなものではないですし、お金では無くボタンを扱うのでギスギスした雰囲気にはなりにくいゲームです。なので、個人的にはカップルにオススメのゲームですね。
もちろん、男同士でパッチワークに励んで頂いても良いと思いますが(笑)
3枚のボードを使用します。
左右のボードはキルトボードでプレイヤーの個人ボードです。このボードにパッチタイルを乗せていきます。真ん中のボードは時間ボードで、両プレイヤーの時間マーカーを管理するボードです。時間マーカーがゴールに入ったらゲーム終了です。
時間ボードはリバーシブルになっていて、これが表面。
そしてこれが裏面。自分は断然表面の方が好きです。
両面にあるボタンマークが決算ポイントで、マスとマスの間にある四角いところはスペシャルパッチを置くところです。
これがパッチタイルです。このタイルをキルトボードに置いていきます。
タイルに描いてある青い数字はそのタイルを獲得する為のコストです。ボタンで支払います。
砂時計の数字は、そのタイルを獲得した際に時間マーカーが進む時間を示しています。
大きく描かれているボタンマークは、時間マーカーが決算マスを通過した際に貰えるボタンを示しています。
全体的な傾向としては、ボタンマークという付加価値が付いているタイルはコストが高めです。
パッチタイルの種類はこんな感じ。真ん中のは決済で貰えるボタンマークが無いもの。右はあるもの。そして左のやつはコストを支払わなくても獲得できるタイルです。コストがかからずに貰えるタイルはこの1つだけです。
時間ボードに置かれるスペシャルパッチです。
全部で5つあり、時間マーカーとスペシャルパッチを通過すると貰えます。早い者勝ちです。
1マスのパッチはこの5つのみというスペシャルなパッチなんです。
ボードには配置しない特別なボーナスタイルです。
キルトボードは9マス×9マスのボードなんですが、7マス×7マスを隙間無く埋めたら貰えます。やはりこれも早いもの勝ちです。このタイルを獲得したプレイヤーは、ゲーム終了時に7ボタン分の7点が貰えます。
お金の代わりとなるボタンチップです。両替はいつでも自由です。
お金じゃないところが良いですよねぇ♪
ポーンコマと時間マーカーです。
時間マーカーとキルトボードの色は連動してます。
ではここからセットアップしていきます。
時間ボードにスペシャルパッチのイラストが書いてあるので、
スペシャルパッチを配置します。
時間マーカーを時間ボードのスタート位置に置きます。
特別タイルを横に置き、ボタンチップが両プレイヤーの手の届くところに置きます。
パッチタイルをぐるっと1周配置します。重ならず順番になるように置きます。
パッチタイルの並び順はランダムで構いません。
ちょっと分かりにくいですが、2マス分のパッチタイルが1枚だけあるので、そのタイルの前にポーンコマを置きます。
両プレイヤーに5ボタンを配りゲームスタートです。
最終的な勝利条件は、このボタンチップを多く持っている事です。
では模擬プレイを始めてみましょう♪
手番では、以下の2つの中から1つを選択して行動します。
①パッチタイルを取ってキルトボードに置く。
②時間マーカーを進めてボタンを獲得する。
①パッチタイルを取ってキルトボードに置く。
プレイヤーAはパッチを取ることにしました。
獲得するパッチタイルは、ポーンコマから時計回りに数えて3つ先の中から選択します。
今回は2つ先にあるパッチタイルを選びました。パッチタイルにはボタンマークの数字と砂時計が描いてあります。ボタンマークの数字あhコストです。このパッチタイルを獲得する為には2ボタンを支払う必要があります。
支払ったボタンはストックに戻します。
ポーンコマを獲得したパッチタイルがあった場所へ進めます。
獲得したパッチタイルをキルトボードへ配置します。パッチタイルの向き、裏表、置く場所など自由です。
獲得したパッチタイルには砂ボタン3の表記がありました。これは時間マーカーが3マス進むことを示しています。
こんな感じ。
これでプレイヤーAの手番は終了です。
次の手番プレイヤーは時間マーカーが後ろにいるプレイヤーです。なので、状況により連続で手番を行う事もあり、戦略的に連続した手番を狙うのは重要です。
ではプレイヤーBの手番です。
プレイヤーBもパッチタイルを獲得するようです。
3ボタン支払います。当然ですが、コストを支払えないパッチタイルは獲得できません。
先程と同じようにポーンコマを移動させます。
プレイヤーBはど真ん中に置いてみました。
砂時計は6だったので、
ここまで進みました。
ボタンの決算マークを通過しました。
決算マークを過ぎた時は、キルトボードに配置したパッチタイルに描いてあるボタンマークの分だけ、ボタンチップを獲得する事ができます。今回は2ボタン貰えます。
プレイヤーAの手番になりました。この激安タイルを取ります。
ポーンコマを進めます。
パッチタイルを置きます。今回くっついて置いてますが、離れたところに配置しても問題ありません。
時間マーカーを進めます。
さて、プレイヤーBの手番です。
②時間マーカーを進めてボタンを獲得する。
この手番、プレイヤーBはパッチタイルを取らず、時間マーカーを進める選択をしました。
これは、獲得できるパッチタイルがあったとしても、あえて獲得せず②の選択をしても構いません。
この行動で進む場所は相手プレイヤーの1つ先のマスと決まっているので、この場所まで進みます。
3マス進んだので3ボタン貰えます。現在プレイヤーBのボタンは合計で7ボタンです。
ストックとの両替はいつどのタイミングで行っても構いません。積極的に両替してスッキリしましょう!
プレイヤーAの手番です。これを取ります。
こうなって、
こうなりました。同じマスに止まった場合は相手の時間マーカーの上に乗っかります。
そしてまだ抜かしていない判定になるので、続けてプレイヤーAの手番となります。
再びプレイヤーAの手番となりましたが、
ボタンが1つしか無くパッチタイルを獲得できませんので、時間マーカーを進めます。
1マス進んだので1ボタン獲得です。
しばらくプレイして現在こんな感じです。
プレイヤーBの手番です。
このパッチタイルを取りました。
ポーンコマを進めます。
キルトボードに置きます。
時間マーカーをここまで進めました。
スペシャルパッチを通過しましたので、
プレイヤーBはスペシャルパッチを獲得します。
獲得したスペシャルパッチは即座に使わなければなりません。
プレイヤーAの手番です。
ポーンコマに一番近いパッチタイルにはコストが描かれていません。これは唯一の無料パッチです。
無料でゲットです♪
さて、更に時間が進んで、こんな感じにスカスカになりました。
こういう時は詰めてコンパクトにしましょう。
もうちょい進んでこん感じ。いよいよ終盤です。
プレイヤーBは大ボタン持ちですねー。
プレイヤーBが7×7を達成した場面です。隙間無く埋まってますね。スペシャルパッチが役に立ってます。
プレイヤーBは特別タイルゲットです。このタイルはゲーム終了時に7点となります。
遂に両プレイヤーがゴールに入りました。ゲーム終了です。
ここから得点計算を行います。
プレイヤーAは最終的にこんな感じになりましたが、埋まらなかったマスは1マスにつきマイナス2点のペナルティとなります。
空きマスが8マスあるのでマイナス16ボタンが没収となります。
ガビーン。
プレイヤーA の最終得点は4点です。
プレイヤーBは特別タイルを持っているので7点が加算されます。
埋まらなかったマスは9マスあるのでマイナス18点です。
その結果、プレイヤーBの最終得点は37点となりました。圧勝です!
両プレイヤーのキルトボードはこんな感じになりました。
プレイヤーBは上手でしたね。勝因はボタン付きのパッチタイルを多く取得した事でしょうか♪
全マス埋めるのは結構難しいの自分はまだ達成できていません。最高記録は残り1マスでした。
こうして眺めてると、やはりスペシャルパッチの役割は大きいですね。
さて、ここからは「オートマタ」の紹介です。
このカードは1人用拡張で別売りのものです。
オートマタを使用する事により、パッチワークを1人で遊ぶ事が出来ます。
現在のところ国内での販売はしていませんが、オークション等でちょいちょい見かけます。
wikiによると、オートマタとは「機械人形」や「自動人形」という意味らしいです。また、語源では「自らの意思で動くもの」という意味だそうです。
カードは全部で24枚です。
上の12枚はノーマルカードで、下の12枚はテクニカルカードです。
ゲームではどちらか一方のセットを使います。
このカードを使って相手プレイヤーの行動を決定していきます。
カードにはイラストのみが書かれているので言語依存はゼロです。
カードの左下に小さい数字が書いてあり、1~12がノーマルカード、13~24がテクニカルカードです。
カードの見方です。
1番上のボタンマークは、オートマタがその手番でパッチタイルを購入する為に使えるボタンの数です。ボタンを購入した際、あまりのボタンがあってもお釣りは出ません。
カードに書いてある1~3の数字はオートマタが行える行動の優先順位を示しています。優先順位は1が最も大きくなります。
右下のボタンは時間ボードのボタン決算マークを通過したときに貰えるボタンの数です。
【カードのアイコン】
時間マーカーのアイコン:可能であれば通常ルールに従って最も安いパッチタイルを買います。但し「使用可能なボタンが足りない」又は「購入した結果時間マーカーがプレイヤーのコマを超えてしまい、手番がプレイヤーに移ってしまう」場合は次の優先順位のアイコンを使います。ルールブックには細かく書いていなかったのですが、もしポーンコマから3つ先までの中で同じ値段のパッチタイルがあった場合は、最もポーンコマに近いパッチタイルを獲得すれば良いのかなと思います。が、実際のところどうなんでしょうか...。
キルトアイコン:通常ルールに従って最もマス目の大きいパッチタイルを購入します。但し「使用可能なボタンが足りない」場合は次の優先順位のアイコンを使います。
ボタンアイコン:通常ルールに従ってボタンが最も多く描かれているパッチタイルを購入します。但し「使用可能なボタンが足りない」場合は次の優先順位のアイコンを使います。これもルールブックには書いてありませんでしたが、ポーンコマから3つ先までボタンが描かれていないパッチタイルだった場合も次の優先順位のアイコンを使えば良いと思います。が、実際のところどうなんでしょうか...。
ポーンコマのアイコン:通常ルールに従ってポーンコマから数えて3つ目にあるパッチタイルを購入します。ボタンが足りずに買えない場合は2つ目にあるパッチタイルを購入し、それも買えない場合は1つ目のパッチタイルを購入します。それも購入できない場合は次の優先順位のアイコンを使います。
全てのアイコンの行動が出来ない場合:オートマタの手番はパスとなります。オートマトの時間マーカーをプレイヤー時間マーカーの1マス先まで移動させますが、ボタンの獲得は行いません。時間マーカーが決算マークを通過した場合はカード右下に書いてあるボタンを獲得します。
ノーマルカードにはアイコンによる行動が書いてないカードが1枚だけあります。決算で貰えるボタンのみが描かれています。
左がテクニカルカードで右がノーマルカードの裏面です。
テクニカルカードは使用できるボタンが裏面にも描かれています。
ではプレイしてみましょう♪
オートマタはレベル設定が出来ます。今回はせっかくなので最強のレベル5で対戦したいと思います。
カードはテクニカルカードを使用してみたいと思います。
初めてプレイするのでどれだけ強いのか未知数です。
ではまずシャッフルして12枚のテクニカルカードの中からランダムで2枚のカードを抜いて、残り10枚で山札を作ります。抜いた2枚は脇によけておきます。
セットアップはこんな感じです。通常プレイとほぼ同じ準備ですが、オートマタはキルトボードを使わないので用意しません。また、レベルに応じて決められたマスへ、ボタンチップを時間ボードに置きます。
分かりにくいけどこんな感じです。
レベルに応じてボタンチップを置く場所が変わります。
レベル1:ゴール地点から1マス手前に置く。
レベル2:ゴール地点から9マス手前に置く。
レベル3:ゴール地点から12マス手前に置く。
レベル4:ゴール地点から15マス手前に置く。
レベル5:ゴール地点から18マス手前に置く。
プレイヤーがこのボタンのあるマスを通過するまでに7×7の特別タイルを獲得できなかった場合、オートマタが特別タイルを獲得してしまいます。って、レベル5ってかなりきつそう!
プレイヤーが先手でスタートします。
まずはこれを取ります。
ここに置きました。
通常ルール同様に時間マーカーを進めます。
オートマタの手番です。山札のカードを1枚めくります。
このカードで使えるボタンは4です。
優先順位のトップは時間マーカーがイラストが書いてあるアイコンです。
一番安いパッチタイルを取るのですがプレイヤーのマーカーを追い越してはいけません。
4ボタン以内で買えてプレイヤーマーカーを追い越さない最も安いパッチタイルとなるとこれだね。
オートマタが獲得したタイルはまとめて置いておきます。
通常ルール同様、時間マーカーを進めます。
プレイヤーの時間マーカーをよりうしろにあるので、次もオートマタの手番です。
使用したカードは捨て札となります。
次のカードはこれです。
でも、ボタンが1しかなく何も買えなかったので今回のオートマタはパスとなりました。
プレイヤーの1つ先まで進めます。
プレイヤーの手番です
このパッチタイルを取りました。
こうなって
こうなりました。
オートマタの出番です。このカードを引きました。
優先順位1位はボタンマークの多いパッチタイルです。ボタンは10なのでほとんどのパッチタイルが買えますね。
条件に合うパッチタイルはこれです。
6マス進みましたが、途中でボタンの決算マークを通過しました。
しかし!残念ながらカード右下のボタン数字がゼロなのでボタンを貰えませんでした。
少し進行した場面で、オートマタの手番です。
このパッチタイルを取りました。
さっきは貰えませんでしたが、決算マークを通過したので3ボタン獲得です。
獲得したボタンもタイルと一緒にまとめて置いておきます。
山札が無くなったので新しい山札を作ります。
最初に除外した2枚を捨て札に混ぜてシャッフルします。
シャッフルしたらスタート時と同様、ランダムで2枚除外します。
さて、更に進んでこの場面。オートマトが手番を終えたところですが、難易度5のボタンマークをオートマトが通過してしまいました。
7×7の特別タイルを取られてしまいました。
終盤まで進んで現在はこんな感じ。
はい、2人ともゴールインしました。
ではオートマタの得点計算を行います。
オートマタは難易度によって得点計算の方法が異なります。
難易度1:7×7の特別タイルのみを計算します。獲得したパッチタイルとかは無視です(笑)0点か7点のみ。
難易度2:難易度1に加えて、オートマタが獲得したボタン1つにつき1点を加算。
難易度3:難易度2に加えて、オートマタのボタン付きパッチタイル1つにつき1点を加算。
難易度4:難易度2に加えて、オートマタのボタン付きパッチタイルに書いてるボタン1つにつき1点を加算。
難易度5:難易度4までの得点計算を全て行います。
今回は難易度5です。
まず特別タイルの7点。
獲得したボタンは9ボタンだったので9点。
全部ボタン付きタイルだ...。
まず、11タイルあるので11点。
そして22個のボタンイラストがあるので22点。
合計は脅威の49点!Σ(゚д゚;)
もはや結果は見えておりますが、一応わたくしの得点計算です。
最終的にのキルトボードはこんな感じ。
空きマスのペナルティとして2×6の12点がマイナスとなります。
がびーん。6点になっちゃった。
49対6...。大惨敗です。
難易度5は鬼がかった強さでした。
このゲームは非常に楽しくて可愛いゲームなんですが、結構なガチ対戦ゲームです。初めてやると自分のボードばかり見ているので、邪魔することもしないし、邪魔されている事にも気付かずただ楽しい感じなんです。ゲームに慣れてくると相手のボードにも目が行くようになり、戦略的にプレイするようになります。運要素が無く、情報が全てクリアになっているので、戦略的にやるともうガチンコゲームです。ボドゲ初心者を沼に引きずり込むのに最適なゲームかも知れません(笑)
1人用を可能にするオートマタはとてもオススメです。けっこうちゃんと1人で遊べます♪
ごちそうさまでした。(๑´ڡ`๑)