デザイナー:Klaus-Jürgen Wrede
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:45分
勝利条件:ポンペイの街から自分の市民をたくさん逃がした人の勝ち
ゲーム概要:AD79年、実在の街ポンペイで実際に発生した災害がモチーフのゲームです。ゲーム性の異なる2つのフェイズからなる珍しいゲームで、第1フェイズで人口を増やし、第2フェイズで脱出させます。自分の色の市民コマをたくさん逃がした人が勝ちです。
ゲーム説明:あのカルカソンヌを作ったKlaus-Jürgen Wredeのゲームです。ヴェスヴィオス火山の大噴火により街ごと火砕流に飲み込まれて灰と化した街ポンペイをモチーフにしています。第1フェイズ人口を増やし、第2フェイズで外へ逃がして得点とする。つまり最初のフェイズでは後の得点源を生産するという事になります。逃げ遅れたコマは火山に投げ込まれます。めちゃくちゃ不謹慎です(笑)
いろんなところで、バカゲーと書かれていますが、ゲームシステムはしっかりしていますので、ポンペイの災害の歴史を振り返りながらのめり込む事が出来る。と、私は思います♪
まぁ何とも不思議で楽しいゲーム。大好きです♪
ポンペイの街とヴェスヴィオス火山を再現したマップです。火山の存在感が素晴らし過ぎます!
真横から見るとこんな感じ。標高は7cmです。
ちなみに、右下の闘技場や街から出る道とか、実際のポンペイの街並を忠実に再現しているみたいです。
街は線で区切られており、建物には番号が振られているものや、色が着いたものがあります。
絵のタッチが好みです。
1人1色選んでプレイします。このコマはポンペイ市民です。なるべく犠牲者を減らしましょう!
これはポンペイカードです。カードを使用する事で住民を街に配置する事が出来ます。
カードの下に描かれている人は、そのポンペイカードの総枚数を示しています。例えば7は3枚あります。
前兆カードとAD79カードです。この写真が総枚数です。
脱出フェイズで使用する溶岩タイルと、それを入れる袋です。使う際は袋に入れてランダムに取り出します。
それぞれマークが書かれており、全部で6種類あります。が、間違えて5種類で撮っちゃった。
これに加えて兜のマークがあります。
カードとタイルの裏はこんなデザインです。超可愛いですよね(笑)
あと、よくわからないんだけど、なんかバリアントルールで使用する両面溶岩のタイルが3枚あります。
裏はこれ。表と裏でマークが異なります。でも使い方がよく分からない。分かったら追記します。
メビウス訳が付いていましたが、どうやら以前の版の和訳らしく、なんか細かいところで違います。
今回紹介しているのは第2版です。なので慣れない和訳を試みて解説します。まぁアプリで翻訳しますが(笑)
ちなみに、遊び方はほぼ同じなんですが、セットアップの方法が異なります。
ポンペイは最初に山札のセットアップをします。
まずはポンペイカードをシャッフルします。
シャッフルしたポンペイカードから、4枚ずつ7つの山を作ります。
余ったポンペイカードに予兆カードを加えてシャッフルします。
こんな感じになりました。
この山から、4人プレイなら10枚、2~3人プレイなら15枚を抜き出し、AD79カード1枚を加えてシャッフルします。今回は4人プレイなので10枚を抜き出します。
作ったセットの上に元の山札の残りを乗せます。間違いやすいポイントですが、今作ったセットが山札の下になるという事です。
この山札に2枚目のAD79カードを乗せます。
こんな感じ。
最初7つに分けたカードのうち2つを山札に乗せます。
こんな感じ。
山札はこれで完成。若干面倒くさいですね。
この時点で7つに分けたカードは5セットになっています。各プレイヤーはここから1セットずつ受け取り、余ったカードはゲームから除外されます。
更に各プレイヤーは自分の色を決めて駒を受け取ります。このコマはポンペイ市民です。トウモロコシやインディゴではありません♪
やっとこセットアップ完了!(4人プレイver)。ここでは捨て札置き場も加えてあります。
では模擬プレイを始めます!
第1フェイズ「新たな市民の登場」
このフェイズではとにかく自分の色のコマを配置して人口を増やすのが目的です。第2フェイズではこの市民を逃がすことにより得点となるので、得点源の生産すると言う事です。たくさん増やしましょう!
自分の手番ではカードをプレイする事により市民を配置出来ます。
【手番の手順】
①カードのプレイ。
②コマの配置。
③山札からカードの補充。
手元には常に4枚のカードを保有する事になります。
今回はこの4のカードをプレイしました。
配置できる場所は決まっています。
4のカードをプレイしたので4の建物に置く事ができます。置く場所は円が描かれているところで、定員がある事も意味しています。
この4の建物ののデザインは真ん中が通路で繋がっていますが、別の建物だと思ってください。でも4の建物には変わらないので、どちらの建物に置いても構いません。
こんな感じで置きました。
使用したカードは捨て札とし、山札から1枚補充します。
これで手番おしまい。
赤プレイヤーは1をプレイしました。
1はここ。
使用カードを捨て、山札から1枚補充し手番を終えます。
青プレイヤーは6のカードをプレイしました。6の建物はここ。
黒プレイヤーは2のカードを使用しました。
さて、この場面は3周目に入ったところです。
黄のプレイヤーが補充カードを引くと、
AD79カードが出ました。1枚目のAD79カードはまだ大噴火ではありません。
もしかしたら史実におけるAD62年のポンペイ大地震をイメージしているのかも知れませんね。
引いたプレイヤーはAD79カードを脇によけ、代わりのカードを引いて手札に補充します。
この1枚目のAD79カードが出たあとは、ルールが2つ追加されます。
・縁者
・予兆カード
・縁者について
このルールによって人口をたくさん増やす事が可能になります。
縁者ケースその1。
例えば、青プレイヤーが4のカードをプレイしたとします。
青がコマを置いたところです。この建物には既に黄プレイヤーが市民を配置しています。
元々その建物に配置されていた人数と同じ数の自分のコマを、同じ色の別の建物、又は番号が設定されていない中立の建物にに配置する事が出来ます。
子供が生まれたって事なのかなんなのかいまいち訳分からないルールですが(笑)
今回のケースでは元々配置されていたのが黄コマ1つだったので、青は縁者を1人配置出来ます。今回は同じ色の建物である8の建物に配置しました。この縁者コマの配置についてはカードをプレイする必要はありません。
注意:縁者を配置する際、同じ建物には配置できません。あくまでも別の建物に置きます。また、元々の建物に複数のコマが置かれていた場合、その個数分配置出来るわけですが、その複数の縁者は全て別の建物に配置しなければいけません。
それと、同じ番号でも別の建物に配置されているコマについては、元々いた市民の数には数えません。イラスト的に通路で繋がっていても、あくまでも別の建物です。
また、縁者ルールによって配置した建物に別のコマがあったとしても、そこでの縁者ルールは発生しません。つまり、縁者ルールの連鎖は発生しないという事です。
縁者ケースその2。
黒プレイヤーが10をプレイしました。
他の駒は1つでした。
今回はこの中立の建物に縁者を配置しました。
ではもう1つの追加ルールです。
・予兆カード
分かりやすく言うと、プチ噴火です。この予兆カードが出てくるようになります。
このカードを引いたら他のプレイヤーが配置している市民のコマを1つ排除する事が出来ます。
今回は黄プレイヤーが引きました。
ではこの駒を失敬して...
火山の中へポイ!
ちーん。
このあたりがこのゲームの不謹慎と笑われるところです(笑)
個人的には面白くて好きです。
先程引いた予兆カードは捨て札となり、代わりのカードを補充します。
おっと、続けて予兆カードを引いてしまいました。
もう1回同じ事をします。
標的発見!
ポイ!
恨まれますが気にしてはいけません。
ジョーカーカードの説明です。
ポンペイカードをプレイしても縁者ルールによって既に対象の建物が定員になっているケースがあります。
定員に達しているカードはジョーカーとなり、番号付きの建物や中立の建物へ自由に駒を置く事が出来ます。
但し、ジョーカーカードをプレイした場合、縁者ルールは適用されませんのでご注意ください。
例えば黒プレイヤーが8のカードをプレイしました。でも8は定員に達しているのでジョーカーカードです。
違う番号や中立の建物へ自由に置けます。
さて、ゲームは進んで人口も大分増えました。
ここで青プレイヤーが2枚目のAD79カードを引きました。
いよいよヴェスヴィオス火山が大噴火し第2フェイズがスタートします。
第2フェイズ「脱出」
第2フェイズではカードと余った市民コマは使用しませんのできれいさっぱり片付けてOKです。
代わりに溶岩タイルを袋に入れて用意します。
ホントとはこんな事しないんですが、試しに火山に挿してみたら非常に雰囲気が出ましたのでオススメです♪
自分の手番では袋からタイルを1枚引きます。
タイルにはマークが描いてあります。そのマークが初めて出た時はボード上の同じマークの所に置きます。
街に溶岩が流れ込んできました。今回のプレイヤーの手番はこれでおしまい。
次のプレイヤーは石柱マークの溶岩タイルを引きました。
これはここ。
その他のマークはこんな青い顔や、
コインのマーク。
書簡かな?
そして6枚目は兜のマークでした。
実は6枚目のタイルが引かれるまでは第2フェイズの準備なんです。
なので、いよいよここからが第2フェイズ本番です。
6枚目の溶岩タイルが引かれたら市民コマを動かせるようになります。
第2フェイズでの手順は以下の通りです。
①溶岩タイルを引いてボードに配置する。
②自分の市民駒を2つ移動させる。
尚、第1フェイズでは建物に定員がありましたが、第2フェイズではありません。マスの中に何人でも入る事が出来ます。
黒のプレイヤーが2枚目の石柱マークが引きました。
石柱マークの溶岩タイルは既に置かれているので、石柱溶岩のタイルに隣接する形で配置します。必ず同じマークの溶岩タイルに隣接する形で配置しなければいけません。辺が隣接していないとだめなので、角の繋がりでは置けません。
左隣に配置しました。このマスには黄と赤の市民がいました。2つの市民コマは火山に投げ込まれます。
ちーん。
今のところこんな感じ。早く逃げないと溶岩だらけになってしまいます。
黄プレイヤーはコインのタイルを引きました。コインは1枚目だったので所定の位置に配置します。
次に市民コマを2つ動かします。動かし方は上下左右に動かすのですが、動かすところに何人いるかによって動けるマスの数が変わります。そして各ゲートから外に出たら脱出成功です。
今回は黄プレイヤーの番なので1つ目はこのコマを動かしてみましょう。
同じマスに黒駒がありますので、合計で2個あります。なのでこの黄駒は2マス動けます。恐らくですが、市民同士協力し合うことによって移動距離が変わるといったイメージなんでしょう。同じ人間同士の助け合い、色は関係ありません。
「俺の事はいいから早く逃げろ!」
「後で必ず助けに来るから!絶対死なないで!」
みたいな。
右→上と2マス進んで脱出成功♪2つ目の動きは割愛。
この場面は青プレイヤーが引いたところです。
ここに置きました。
1コマ目を動かしてみます。
6のマスにある青コマを右→下と動かしました。
9のマスにいた青コマを動かすのですが、さっき6から1人移動してきたおかげで4人になったので、4マス動けます。下→右→右→下と動き、見事この手番で脱出成功です。
今はこんな感じ。当然ですが、溶岩のタイルへは移動できないので行動範囲が狭まっていきます。
ボードの右上の方はこんな状況になってますので、このゲートは溶岩に阻まれ使う事が出来ません。
では特殊な動かし方を紹介します。
動かす2つのコマは別のコマを動かさなければいけませんが、例外が2つあります。
・動き始める起点のマスに自分しかいない。
・ボード上に自分のコマが1つしか。
この状態の時は同じコマを動かす事が出来ます。
例えばこの黄コマの場合、自分のいるマスにはこのコマしかいません。
左に1つ動きました。特例が適用となり、次のコマもこのコマを選択して動かす事が出来ます。このマスには赤コマもいるので2回目は2マス動けます。
左→左と動いて脱出成功♪そして手番終了です。
現在の状況はこれ。このあたりになってくると、脱出ゲートも限られてくるのでかなりやばい状況です。
ちなみに説明書によると、脱出に成功した自分の駒は自分の手元に戻すんですが、その場に置いておいた方が脱出している雰囲気が良く出るので個人的にオススメです♪
黄プレイヤーが書簡の溶岩タイルを引きました。
こんな状況のところに...
ちょっと撮影の距離感をミスってしまい、上の写真との比較において非常に分かりにくいですが、4の右の建物にタイルを配置しました。これにより、このエリアは溶岩に囲まれてしまい、ゲートも塞がれています。
こういうエリアが発生したら、逃げ遅れた市民コマは即座に火山へ投げ込まれます。
こんな感じ。なので右の方のスペースも
こんな感じに塞がれたら
ちーん。
もし、自分のコマがボード上から無くなってしまったら、手番でやることはタイルを引いて配置することだけです。そして、全てのタイルが引かれたら、ボード上に残った逃げ遅れている市民コマは火山に投げ込まれてゲーム終了です。非常に残念な事です...。
ボード上の市民コマが全て脱出したり、脱出ゲートが全て塞がれてしまった時もゲーム終了です。
ちーん。
ヴェスヴィオス火山を覗いてみるとこんな感じ(笑)
あ、笑っちゃだめか(笑)
黄プレイヤーの市民が最も脱出出来たので黄プレイヤーの勝利!
エルグランデBigBoxのミニミープルを使ってみたら、なんとも生々しい感じに(笑)
でもなんか可愛い。
どうしよ、どうしよ、っていう声が聞こえてきそうです♪
ただでさえ不謹慎なゲームなのに、不謹慎さが増しまくりです。
こちらは洋画「ポンペイ」
自分は個人的には好きな映画です。なんていうか、ちょっとアレな映画なんですが、ポンペイでの災害を視覚的に分かりやすく観れる点が最高です。これ観てからゲームをやると想像力が膨らみます。闘技場も出てくるし、実際の街並みを忠実に再現しているゲーム盤とリンクする感じも楽しいです。映画としてはアレな感じですが、ポンペイ愛があればとっても楽しめるものになってます。実際俺はBlu-ray買っちゃったしね♪
裏面です♪書いてある通り、確かに噴火シーンとか凄まじいです。
自分はこのBlu-rayDISCをゲームの箱に収納しています(笑)
【感想】
もう一度言います。これカルカソンヌ作った人のゲームです(笑)
テーマにしている事とか、やってる事は不謹慎なんですが、ゲームシステムはとってもしっかりしたものになっていますし、大真面目に作ったゲームな気がします。もしふざけて作ってこれなら天才だと思います。
バカゲーはバカゲーなんでしょうけど、それは設定の話であって、2つのフェイズで全く異なるゲーム性だったりして、凄く楽しいゲームです。第1フェイズはカードゲーム、第2フェイズはタイルゲームで得した気分いなります。ただ、人の市民をポイポイ火山に投げ入れる事になるので、直接的な攻撃が苦手な人はムムムってなるかも知れません。でもテーマ性の面白さで軽減されている感はあります。
「あー!なにすんのー!(笑)」とか「たすけてー!」とか言いながら面白おかしくやったら良いと思います♪
ごちそうさまでした。(๑´ڡ`๑)