デザイナー:Jamey Stegmaier & Alan Stone & Morten Monrad Pedersen
プレイ人数:1~6人
プレイ時間:45~90分
勝利条件:最初に20勝利点に到達した人の勝ち
ゲーム概要:両親から機能していない荒れたワイナリーを相続して、ブドウの樹を植えたり施設を建設したりしてワインを作り、出荷して勝利点を競うゲームです。
ゲーム説明:あのウヴェローゼンベルクが監修に加わっているというだけあってか、このゲームはかなり楽しいです♪序盤はワインが出来るまで少しかかってしまうのですが、ワインが出来て出荷して勝利点を得ると、何とも言えぬ喜びがあります。なので、しっかりワイナリー経営している気分が味わえます。一部でカードゲームと揶揄されるだけあって、訪問者カードの効果は軒並み強力で、バランスを壊していると言っても過言ではありません(笑)カードプレイばかりでガンガン勝利点を稼いで勝つことも可能らしいんですよね。なので、しっかりワインを出荷して競い合いたいという方は、拡張ラインガウをプレイしてください。(後述)
これがメインボード。
ブドウの樹を植えたり、収穫したり、訪問者が来たりする場所があります。
このボードにみんなでワーカーを置いてプレイします。
あと、上部のエリアはカード置き場です。山札置き場と捨て札置き場があります。
ワイナリーボード。個人ボードです。
ワーカーはメインボードに置きますが、実際の作業はこのワイナリーボードで行います。
ワインを作る為に必要なブドウ畑や圧搾場、ワインセラーは初めからありますが、規模の大きなワインセラーや様々な施設を建てることが出来ます。
ワインボードの裏面は英語表記になってます。あえてこっち面でやると背伸びしてる感が出ます(笑)
よく見ないと分からないんですが、実はこの個人ボード、人数分に色分けされてます。施設の色がワーカー等の駒とリンクしています。
これが各色の駒セットです。プレイヤーは自分の色を決めて、対応する駒セットとワイナリーボードを受け取ります。
お金です。通貨はリラです。
下の段は付属のお金です。紙製ですが、そこそこの厚みがあって結構しっかりしてます。
上の段は別売りの金属製コインです。多少値が張りますが、かなり雰囲気が出ますのでオススメ♪
ブドウマーカー兼ワインマーカーです。
圧搾場にある時はブドウ。ワインセラーにある時はワインとなります。
ワインボードに置くとこんな感じ。透明でふっくらしてるので凄く良い感じです。
カード類です。
緑色のカード:ブドウの樹カードです。
黄色のカード:夏季訪問者カードです。
青色のカード:冬季訪問者カードです。
紫色のカード:注文カードです。
灰色のワーカーは季節労働者。アルバイト的なイメージなのかな。
ブドウの駒はそのラウンドのスタートプレイヤーを示します。
パパカードとママカードです。
ゲーム開始時に貰えるカードやワーカー、お金や施設などが書いてあります。つまり相続って事です。
ブドウ畑カードです。
全部同じに見えますが、左から価値5の畑、真ん中が価値6の畑、右が価値7の畑となってます。
売却や買戻しも出来きます。裏面は売却済みと書いてあり、裏面の左上に買い戻し価格が書いてあります。
ゲーム開始時に価値5,6,7のカードを受け取りワイナリーボードに配置します。
人間の形の駒は労働者です。労働者を配置することでアクションを起こせます。一番左の労働者だけが一回り大きいですが、彼は親方です。効果については後述します。
その他は左から、勝利点マーカー、ニワトリ駒、ボトルマーカーです。
上の段の左から、ブドウ棚、風車小屋、貯水タンク、試飲室、農耕馬です。
下の段の左から、宿泊施設、中規模セラー、大規模セラーです。
ゲーム開始時、ワーカーからセラーまで自分の色の駒を全て受け取ります。
これは1人用の時に使うカードなので複数人で遊ぶときは使いません。
対戦相手となる仮想プレイヤーの行動を示すカードです。Tと書いてあるのは、後述する拡張トスカーナを加えて遊ぶときに適用される項目です。トスカーナまで対応していてビックリしました。
それではゲームの流れを詳しく説明していきます。
まず各プレイヤーは以下のものを受け取ります。
①任意の色の駒全て
②ブドウの樹カード(価値5、6、7)
③ランダムで選んだパパカードとママカード
今は亡き...なのかどうか分かりませんが、このお2人から書いてあるものを相続します。
書いてある内容はカードごとに異なります。
今回は以下のものを相続しました。
お金はストックから、ブドウの樹などの施設は自分の色の駒から取り出します。
どのカードを選んでも、親方駒と労働者駒2つは必ず受け取れます。
選んだ色に対応したワイナリーボードを受け取り、ここまでで受け取ったものを配置します。
親方駒と労働者駒(ワーカー)は右の方に置場があります。
ブドウの樹など施設の駒はボード上にイラストが書いてあるので、その場所に配置します。
お金は他のプレイヤーにも分かるように公開しておきます。
カードは枚数のみ公開で、内容は非公開で構いません。
ブドウの樹カードをこんな感じで置くと、イラストとシンクロします。
でもなんか重なってるしはみ出てるしで、個人的には少し気になります...。
メインボードです。
カード類を上部に配置して山札とします。それぞれの横のスペースは捨て札置き場です。使用したカードは表向きにして、この捨て札置き場に置いていきます。
先程受け取った駒の中から、ニワトリ駒、ボトルマーカー、勝利点マーカーを所定の場所に配置します。
灰色の季節労働者駒を起床計画表の7の位置に置きます。
スタートプレイヤーを適当な方法で決めたら、ラウンドのスタートプレイヤーを示す親マーカーを渡します。
ラウンドとは年の事です。1ラウンドは春フェイズ、夏フェイズ、秋フェイズ、冬フェイズ、それと年末フェイズからなっています。
【春フェイズ】
親マーカーを受け取ったプレイヤーから時計回りに、起床計画表のニワトリ駒を任意の数字に置きます。
この数字は、このラウンドにおけるプレイ順を示しています。この例で言うと、青→橙→緑の順となります。
数字の横に書いてあるのは、その数字を選んだプレイヤーが受け取れる特典です。
1は確実に最初にプレイできますが特典は無しです。
7はプレイ順が一番遅いですが、特典として季節労働者を受け取れます。季節労働者とはこのラウンドに限り自分の労働者と同じように扱うことが出来るアルバイトのような駒です。
上の例で言うと...
青はブドウの樹カードを受け取ります。
橙は1リラを受け取ります。
緑は勝利点が1点加えられました。
全員がニワトリ駒を置いて特典を受けたら春フェイズは終了です。
【夏フェイズ】
夏フェイスでは黄色い楕円のマスがあるアクションゾーンをプレイする事が出来ます。
プレイする順番は春フェイズで決まった順番で行います。なので、青→オレンジ→緑の順番です。
手番では、労働者を使ってアクションゾーンの行動を行うか、パスをするかの選択をします。
夏フェイズを終えるときは各プレイヤーが自分のタイミングでパスを宣言して構いません。パスを宣言したプレイヤーは夏フェイズの行動は終わりです。全てのプレイヤーがパスを宣言したら夏フェイズの終了です。
尚、労働者コマは使い切っても残してもどちらでも構いませんが、冬フェイズでも使うので、冬フェイズでも行動したい場合は計画的に残して夏フェイズを終えると良いでしょう。
それではアクションゾーンについて説明します。ちょっと長いですが重要です。
その後、それぞれのアクションゾーンについて解説していきます。
<アクションゾーン>
アクションゾーンとは、夏フェイズと冬フェイズに行えるアクションが書いてある場所です。ワインを作って出荷するまでに必要な一連のアクションに加えて、様々な効果をもたらす訪問者カードやお金が貰えたり、施設を造ったりする事ができます。アクションゾーンをプレイする時は、自分の労働者をそのアクションゾーンにある楕円のマスに配置します。
アクションゾーンの行動は必ず実行しなければなりません。実行する事のできないアクションゾーンには労働者を置いてはいけません。例えばブドウの樹カードを持っていないのに植樹アクションゾーンに労働者を置いても植樹することはできません。その様にそのアクションを実行できない場合は置けません。
アクションゾーンのマスには勝利点やカード等のマークが書いてあります。これは、そのマスに労働者を置いた際に貰えるボーナスです。ボーナスはアクションゾーンの行動と違って、受け取ったり実行したりする事は任意です。つまりボーナスマスに労働者を置いても受け取らない、実行しないという選択が可能です。
ボーナスを実行する場合、そのアクションゾーンの行動とボーナスの行動、どちらを先に行うかを自由に選択できます。
ボーナスが適用されるのは3人プレイ以上です。2人プレイ時に使う左のマスにはボーナスがありません。
3つある楕円のマスには色の濃淡がありますが、プレイ人数によってアクションゾーンを使用できる定員が変わる事を示しています。
2人プレイ時→左の濃い色の楕円のみ労働者を置く事ができます。
3~4人プレイ時→左のマスと中央のマスまで労働者を置く事ができます。
5~6人プレイ時→3つ全てのマスに労働者を置く事ができます。
但し、定員オーバーのアクションでも親方駒だけは定員に関係無く置く事ができ、そのアクションを行う事ができます。他のプレイヤーの親方駒が置かれいていても置くことができます。また、既に自分が置いたアクションゾーンでもマスが空いていれば労働者を置いてアクションを行う事ができます。。
一先ずアクションゾーンの説明は以上です。
ここからは夏フェイズで行動できる各アクションゾーンを説明します。
<夏季訪問者アクションゾーン>
夏季訪問者カードを1枚使用します。
こんな感じでボーナスが書いてあるマスに置くとボーナスを実行できます。先着順なので、まずこのマスに労働者を置くのがセオリーだと思います。
ボーナス:追加でもう1枚使用できます。
<ブドウの樹購入アクションゾーン>
ブドウの樹カードを1枚獲得します。
購入と書いてありますが、お金は一切かかりません(笑)
・ブドウの樹カード
赤いマークの数字は黒ブドウの価値、白いマークの数字は白ブドウの価値です。
左上にブドウ棚や貯水タンクのマークが付いているものがありますが、これは畑に植える際の条件を示していて、記載の施設を建設していなければ畑に植える事はできません。。
ボーナス:追加でもう1枚獲得します。
<ブドウ/畑売買アクションゾーン>
以下の2つのうち、いずれかの行動を選択します。
・圧搾場にあるブドウを売る。
・畑の売買をする。
例えばこの場合、価値3の黒ブドウと価値2の白ブドウがありますが、売却価格はそれぞれ1リラです。
ブドウ畑には5~6の価値があり、その価格で売却できます。また、買い戻す事もできます。
売却するとこんな感じです。買い戻すまでこの畑は使えません。
売却したので5リラ獲得です。
ボーナス:1勝利点を得ます。
<観光客アクションゾーン>
2リラを獲得します。
ボーナス:1リラを追加で獲得します。(すみません、写真は間違いで1リラです)
<植樹アクションゾーン>
ブドウの樹カードを1枚畑に植えます。
ボーナス:追加で1枚植えることができます。
ブドウ畑に植樹するとこんな感じになります。
これはMAXに置いてみた例です。なかなかこんな感じにはなりませんけどね(笑)
左の畑は価値5の畑で、黒ブドウと白ブドウの価値合計も5です。中央は価値6で右は価値7です。
<建設アクションゾーン>
施設を1つ建設します。建設する為にはぞれぞれに必要な費用を支払う必要があります。
ボーナス:1リラを獲得することができます。つまり建設費用が1リラ安くなるという事ですね♪
とりあえず全部置いてみるとこんな感じです。置く場所が決まっていて、こういうの好きです。
建設に必要な費用はボードに書いてあります。施設を建設したらコマを置きます。その後その施設の効果が永続的に続きます。各施設についてザックリ説明します。
ブドウ棚と貯水タンク:ブドウの樹カードによっては、使用する際これらの施設を建設している必要がある。
風車小屋:ブドウの樹カードを使うと1勝利点を獲得する。但し1ラウンドに1回だけです。
宿泊施設:秋フェイズで夏季訪問者カードか冬季訪問者カードのいずれか1枚を追加で獲得する。
農耕馬:アクションマスがあり、労働者を置くことでブドウの樹を1枚引き抜くか収穫するか選択します。
試飲室:観光客アクションを実行した時、ワインセラーにワインがあれば1勝利点を獲得する。(1Rに1回)
ワインセラー:中規模セラーを建設すると価値4以上のワインとロゼワインが、大規模セラーは価値7以上のワインとスパークリングワインを作る事ができます。
【秋フェイズ】
このフェイズも春フェイズで決めた順番で行います。
秋フェイズでは労働者コマを使いません。
順番に夏季訪問者カードか冬季訪問者カードのいずれかを獲得したら秋フェイズは終了です。
・夏季訪問者カード
かなり強力な効果を発揮するカードがたくさんあります。
・冬季訪問者カード
同じく強力な効果目白押しです。
【冬フェイズ】
やはりこのフェイズも春フェイズの順番で行います。
もし、夏フェイズで労働者を使い切ってしまっていたら何も行動できません。パスをして下さい。
<冬季訪問者アクションゾーン>
冬季訪問者カードを1枚使用します。
夏季訪問者アクションゾーンの冬版ですね。
ボーナス:追加でもう1枚使用できます。
<受注アクションゾーン>
注文カードを1枚獲得します。
ボーナス:追加でもう1枚獲得する事ができます。
・注文カード
出荷する事で勝利点を得る事ができるカードです。
左上に書いてあるマークと数字は出荷するワインの種類と価値を示しています。例えば下段中央のカードは、価値2以上の赤ワイン、価値2以上の白ワイン、価値5以上のロゼワインを出荷するカードです。。出荷にはこの全てを揃える必要があり、ワインセラーにあれば出荷する事ができます。書かれている数字以上なら出荷できるので、ぴったりその価値である必要はありません。
下段中央の例の続きですが、その3つを揃えて出荷(ワインセラーからマーカーをストックに戻す)すると、5勝利点を得ることができます。そして勝利点の右に書いてある数字は付加価値表の数字です。数字の分だけ付加価値表のボトルマーカーを動かしてください。
ここが付加価値表です。例えば今のケースでオレンジのプレイヤーが出荷したとしたらボトルマーカーを2動かし、3の位置になるという事です。もし5を超える場合はそこでストップし、また1に戻る事はありません。
付加価値表の数字は年末フェイズで獲得できるお金です。
<収穫アクションゾーン>
畑1枚を選択してブドウを収穫します。
収穫したブドウは価値に合わせて圧搾場に置きます。
ボーナス:他の畑1枚から追加でブドウを収穫することができます。
例えば左の畑から収穫した場合...
ストックからブドウマーカーを取り、この様に置きます。
ブドウのみずみずしい感じが出ていてとってもグッドです。
もし自分の圧搾場のブドウがこの様な状態の時に、右の畑から収穫した場合はどうなるでしょうか?
右の畑から収穫できるブドウは、価値3の黒ブドウと価値4の白ブドウです。黒ブドウは価値3のスペースが空いていますが、白ブドウの価値4のスペースには既にブドウマーカーが置かれています。
この場合...
こうなります。
価値3の黒ブドウはそのまま置けば良いのですが、白ブドウは価値4のスペースが埋まっているので置けません。その為、価値を下げた場所にブドウマーカーを置きます。今回は白ブドウ価値3に置けましたが、下げたところにもブドウマーカーがあった場合は更に価値を下げた場所に置きます。もし価値1まで埋まってしまっていた場合、ブドウマーカーを置く事はできません。
<醸造アクションゾーン>
圧搾場にあるワインマーカー2個までワインセラーに移します。(醸造)
1個でも大丈夫です。
ボーナス:追加でもう1個のワインマーカーを醸造できます。
例えば圧搾場がこんな感じだったとして...
圧搾場にある2つのワインマーカー(黒白共に価値3のブドウ)を選んで醸造しました。
本当は価値4の白ブドウを醸造したかったのですが、中規模セラーを建設していない為、価値4以上のワインを醸造出できない為、泣く泣く価値3のブドウを使ったというシーンです。もし、価値4の白ブドウを使用して醸造した場合、中規模セラーが無いので価値3の白ワインとなります。既に価値3の白ワインがあった場合は価値2の白ワインとなります。圧搾場のケースと同じで、置けない時は価値を下げる事になります。
尚、ロゼワインは価値4以上なので中規模セラーを建設していないと作る事はできません。また、スパークリングワインは価値7以上なので大規模セラーを建設していないと作る事はできません。
ワイナリーボードのワインセラーに書いてありますが、ロゼワインは黒ブドウ1つと白ブドウ1つを使って作ります。例えばこの場合、価値3の黒ブドウと価値2の白ブドウを使うと...
価値5のロゼワインができました。単純に足し算をした価値になります。
ワインマーカーは2つ使って1つのロゼワインになるので、余ったワインマーカーはストックに戻します。
ではスパークリングワインを作ってみましょう。
価値2と3の黒ブドウと価値3の白ブドウを使います。3つも使います。
2+3+3で価値8のスパークリングワインができました。
<労働者訓練アクションゾーン>
4リラを支払い、労働者を1人増やす事ができます。
ボーナス:1リラ獲得できます。
このアクションを選択したら、まだ使用していない労働者コマをストックから出してボードに置きます。
追加した労働者をこのラウンドで使用する事はできません。年末フェイズで手元に来るので、来年のラウンドから使用できます。
細かい話ですが、3リラしか持っていないプレイヤーがボーナスを見込んで置く事はできません。あくまでも4リラを先払い出来なければこのアクションは選択できません。と、説明書に書いてあります(笑)キビシー!
<出荷アクションゾーン>
注文カードを使い、ワインを出荷して勝利点を獲得します。
ボーナス:1勝利点を追加で獲得できます。
では試しにこの注文カードを使用してみましょう。
あ、左に置いてあるワインマーカーは気にしないで下さいw
この注文カードは白ワインの価値5です。
今書いてて気付きましたが、注文カードのイラストと出荷するワインの価値ってリンクしてるんですね♪
では出荷します。ワインマーカーはストックへ戻します。
オレンジのプレイヤーが出荷したとして、2勝利点獲得です。
付加価値表のボトルマーカーを+1します。
その後注文カードは捨て札となります。
<市場アクションゾーン>
ここのアクションゾーンは夏フェイズ、冬フェイズ共に労働者を置くことができ、また、定員もありません。
1リラを獲得します。ボーナスはありません。
お金が欲しかったり、どうしてもやることが無いとかそんな時に利用する感じでしょうか。
そんな感じでプレイし、1年を終えました。
年末フェイズ
では年末フェイズです。
このフェイズは次のラウンドの準備をするといった感じですかね。
さて、年末フェイズを始める前に勝利条件について書きます。
勝利条件はそのラウンド中に20勝利点に到達したプレイヤーが出たらその年を終えたら終了と、説明書にあります。詳しくは書いてなかったんですが、年末というのは年内ですので、年末フェイズまで終えてから終了という解釈で良いと思います。年末フェイズで勝利点を得る事は(たぶん...)ありませんが、お金とか獲得したりします。勝利点が同点だった場合はお金とかワインとかブドウの保有数で優劣が付きますので、20勝利点に到達したプレイヤーがいたとしても、しっかり年末フェイズを行いましょう!
年末フェイズは5つの項目を実行します。
①:ブドウ/ワインを熟成させる
これは単純に全てのブドウとワインの価値を1上げるという事です。上限に達しているワインマーカーについては変動しません。
上のがこんな感じになります。
②:労働者コマの回収
ゲーム盤にある自分の労働者を回収し、ワイナリーボードの所定位置に置きます。
労働者訓練アクションゾーンで増えた労働者はこのタイミングで手に入ります。
③:付加価値表による追加収入
ボトルマーカーが置いてあるところにより追加収入が発生します。
当り前の話ですがスタート地点はもらえません。その他は1~5リラ獲得します。
④:手札を7枚まで減らす
いわゆるカタン的な感じです。
手札が8枚以上ある場合は自分で捨て札を選び7枚まで減らします。
⑤:親マーカーを右隣のプレイヤーに渡す。
反時計回りに、親であるスタートプレイヤーが変わります。右隣の人に親マーカーを渡します。
20点に到達しているプレイヤーがいなければ、このまま春フェイズが始まり、親から起床計画表にニワトリマーカーを置いていきます。
続いて拡張を紹介します。
拡張は2つ出ており、トスカーナとラインガウです。
拡張は非常に評判が良く、私も凄く気に入っています。拡張をいれてワイナリーの四季は完成するとまで言っている記事も見かけます。
これがトスカーナ専用のボードです。基本のボードと差し替えて使います。
基本ボードの1.5倍くらいの大きさです。
これがA面で、
裏面がB面になっています。
トスカーナには3つの拡張要素があり、全部入れても良いし1つだけでも良いんですが、設備モジュールを入れる時はこのB面を使います。B面には右上に設備カードを置く場所があります。また、アクションゾーンにも設備カードに関するものが加わっています。
このレビューではB面を使って説明していきます。
各プレイヤーは基本のコマに加えて、選択した色と同じトスカーナ用のコマを受け取ります。
星型の販促トークンと特殊労働者コマです。
①拡大ゲーム盤モジュール
ではトスカーナの拡張要素その1、拡大ゲーム盤モジュールを紹介します。
差し替えたこのボードこそが最初の拡張なんですが、なんと春夏秋冬全てアクションゾーンがあります。
左の緑色のアクションゾーンが春で隣の黄色ゾーンが夏。茶色のゾーンが秋で一番右の青いゾーンが冬です。
これによって大幅にプレイ感が変化しますね。
それと、ゲーム終了の勝利点が25点に変わっています。
起床計画表です。こちらもなにやら変わりましたね。後ほど詳しく紹介します。
年末フェイズもちょっと変わりました。こちらも後述します。
販促アクション。
なんとエリアマジョリティです♪
大分詰め込んできましたねぇ(笑)
春フェイズの販促アクションゾーンに労働者を置くと、先程の地図に販促トークンを1つ置くか、既に置いてある販促トークンを他のエリアに移動する事ができます。
ボーナスは更にもう1つ置けます。
例えばこんな感じ。シエーナに1つ置いてみました。
シエーナに新規で置いた際は1リラもらえます。エリアによってもらえるボーナスは異なります。貰えるのは新規のみで、移動ではもらえません。
ここに書いてある勝利点は、ゲーム終了時そのエリアに一番多く販促トークンを置いているプレイヤーが獲得できます。但し、一番多く置いているプレイヤーが複数いる場合は、誰も勝利点を得る事はできません。単独トップを目指してください。
プレイ中こんな感じになっていきます。
地図に対してトークンが少し大きいのでなんかゴチャつきます。
夏フェイズにあるトレードアクションゾーンです。
基本ゲームのブドウ販売アクションに代わるアクションです。
ここに書いてる物を出して、ここに書いてあるものを得る事が出来ます。
例えば、3リラを支払って1勝利点を得る。とか、1勝利点を差し出して任意のカードを2枚得るとか、ブドウマーカーを赤か黒を1つ差し出して3リラ得るとか、そんな感じでトレードを行います。ボーナスはもう1回トレードが出来るという事です。ブドウの価格はトスカーナでは無くなったので、基本ボード記載のブドウ価格は無視してください。
バルクワイン販売アクション。
ここではセラーにあるワインを手っ取り早く勝利点に変える事ができます。
注文カードを使用せずに出荷できる分、勝利点が低く設定されています。
ボーナスマスは2つあり、施設カードの獲得か、販促アクションの実行です。
お金を得るか施設カードを得るか選択します。
定員はありません。
起床計画表の使い方も変更があります。
ゲーム開始時はスタートプレイヤーから時計回りでニワトリコマを置きます。
数字の若いプレイヤーから順に春フェイズを行います。
パスをしない限り順番が回ってきます。
この写真は順番が回ってきた紫色のプレイヤーがパスをしたところです。パスをしたら次の季節にコマを動かし、そこにボーナスを示すアイコンがある場合は直ちにボーナスを受け取ります。つまり春フェイズ中に受け取ることになるわけです。
今度は緑色のプレイヤーがパスをしました。
この様な感じになるので、誰がまだパスしていないのかも分かりやすくなっています。
全員パスをしたので、同じ要領で夏フェイズのスタートです。
はい、サクサク行きましょう。秋フェイズのスタートです。
このシーンは、最後に緑色のプレイヤーがパスをして秋フェイズが終了した場面です。
尚、緑色のプレイヤーは冬のボーナスとしてブドウの形をした親マーカーを受け取ります。これは、次のラウンドで1番にニワトリコマを置くことを示しています。逆に言うと、この手段でしか1に置くことはできません。
ここで年末の処理を説明します。
トスカーナでは年末フェイズも大きく変わっています。基本ゲームでは一斉に年末フェイズを行いましたが、トスカーナでは冬フェイズをパスした時にそれぞれが年末フェイズを行います。
冬フェイズをパスしたら、続いて労働者コマを回収し、ブドウとワインを熟成(価値を1つ上げる)させ、手札が7枚を超えていたら7枚まで減らします。そして、付加価値表に従って追加収入を獲得し、翌年春の列の空いている数字にニワトリコマを移動させます。パスした順番に翌年の順番を選んでいくことになるのですが、前述した通り1に置けるのは親マーカーを獲得したプレイヤーだけです。
こんな感じ。
で、こんなんなって
親マーカーを持ってる緑プレイヤーが1に移動し、親マーカーを所定位置に返却します。
②特殊労働者モジュール
トスカーナ2つ目の拡張は特殊労働者モジュールです。
このグレーのコマと色違いのコマを各プレイヤーは持っています。
後述しますが、自分の持っている労働者と特殊労働者を入れ替える事ができます。
基本的に労働者と同じ使い方をするのですが、固有の能力を持っています。
特殊労働者モジュールを使う際は、最初にそれぞれの労働者がどの様な能力を持っているかを決めます。
能力は全部で11種類あり、1回のゲームで使用する能力はそれぞれ1つです。
ランダムで2枚のカードを引きます。
それぞれのカードにグレーの特殊労働者置きます。つまり今回のゲームでは、それぞれの形の特殊労働者コマがその能力を有しているということになります。
今回の例を見ていきましょう。。
左の特殊労働者は政治家の能力になりました。
先程も書きましたが、特殊労働者の使い方は通常の労働者と同じ使い方です。
政治家の能力は、ボーナスがもらえるアクションマスにこの特殊労働者置いたとき、ボーナスを2回受け取れるという能力です。
こちらの形の特殊労働者は旅行者になりました。
旅行者の能力は、同じラウンドの前の季節で空いているアクションマスに置いて実行する事ができます。
しかも、既に定員オーバーしているところでも、マスが空いていればプレイ人数の制限にかかわらず置く事ができる能力です。
特殊労働者コマは最初から所持しているわけではありません。
労働者訓練アクションゾーンに労働者を置き、支払うお金を1リラ上乗せすると特殊労働者を得る事ができます。
こんな感じね。次のラウンドから使用できます。
1点注意点があります。特殊労働者を獲得したら、まだ使用していない通常の労働者を1つゲームから除外しなくてはなりません。つまり未使用の通常の労働者コマが無い場合は特殊労働者を獲得する事はできません。
使える労働者の数は変わりません。あくまでも通常の労働者の代わりという使い方です。
今回の例ではこのコマは政治家ですので、出荷アクションのボーナスマスに置いた場合、勝利点1に加えて、更に1勝利点を得る事ができます。
③設備モジュール
3つ目の拡張は施設モジュールです。
ゲーム盤はB面を使用し、右上のスペースに設備カードの山札を置きます。
また、拡張ワイナリーボードを各プレイヤーのワイナリーボードに追加します。
これが設備カードです。
各アクションゾーンや、起床計画表でのボーナス、販促マップのルッカ、等で入手することができ、手札として持つことできます。
これが拡張ワイナリーボードです。
こんな感じにワイナリーボード左側にくっつけます。
設備カードを配置できるスペースが2つあります。
設備カードの左上のお金は施設の建設コストです。下部にある勝利点は建設した時に貰える勝利点です。
設備カードは3つのタイプに分かれます。
左の施設はアクション設備のタイプです。自分だけが使用できるアクションマスがあります。季節は関係ないので一年中使えます。但し置ける労働者は1個だけです。丸の中のアイコンはボーナスです。今回で言えば、販促アクションを1回行えるという事です。丸の下にはアクションが書いてあります。このアクションを実行できないときは労働者を配置する事はできません。
真ん中のカードは強化設備です。建設すると継続的に効果を発揮します。
右の数字は追加ボーナス設備です。年末フェイズで貰えます。今回のケースは1勝利点です。
このアクションで手札の設備カードを建設する事ができます。
拡張ワイナリーボードには設備破壊アクションなるマスが付いています。これは建設した施設を破壊する事ができるアクションマスで、一年中使えます。破壊された設備カードは捨て札となります。
これは更に別売りの2番目の拡張「ラインガウ」です。
夏季訪問者カードと冬季訪問者カードのみの拡張です。
基本ゲームに入っているカードと丸々差し替えて使います。
自分は良く分からないのですが、どうやら基本カードは強力で、カードばかり取りまくって勝利点を稼ぐっていう戦略も有効なんだそうですが、ラインガウに変えると真面目にワインを作らないと勝ちにくいという噂があります(笑)俺はこっちの方が好きです。だってワイン作るゲームだし♪
【感想】
はっきり言います。これかなり楽しいです。
そしてやるなら断然フル拡張をおすすめします。まぁ最初はお試しで基本ゲームだけでもありですが、トスカーナを入れた方が格段に楽しいです。そしてワイン出荷で競いたい人はラインガウも入れてください。
1つ難点をあげると、4人でやると結構なプレイ時間になります。2時間超える感じです。
ワインでも飲みながらのんびりプレイしてみて下さい♪
ごちそうさまでした。(๑´ڡ`๑)